祖母

日本劇場の木原さん

たまには祖母の紹介でもしようかと思います。

木原さん。
東京都墨田区生まれ。
錦糸町に100年ほど続いたうなぎ屋の娘。
日劇ダンシングチーム所属。
現在はアパートの大家。
孫とは似ても似つかぬ女傑。

若いころは錦糸町で悪い子同士が喧嘩しているのを手を叩いて囃し立てたりしたらしい。(叔父談)
このあたりの木原さんはだいたい共通の先祖で、関ヶ原の前あたりに徳川家康に仕官した普請奉行の木原吉次という城大工。
以来幕末まで苗字帯刀の旗本だが職業は大工。四百石少々から始まり加増されたり直訴されたりいろいろしたらしいが、別に本家ではないので個人的にはよく知らない。

現在の旧旗本木原さんで大工はたぶんいない。

日本劇場とは現在の有楽町にある。
所属は違うがデビュー時期が吉永小百合さんと同じ昭和32年なので、心の中で小百合ちゃんと呼んでいる。(自分が年上なので)
日劇時代の先輩にイジメられた話が豊富。

当時から歌劇は宝塚歌劇団が一強で、
「宝塚の人って日劇も松竹もバカにしてたわよね・・・」(当時は松竹にも歌劇があった)
と60年近くたっても根に持っている。

その後都内に土地つきアパートを建てたので大家業を営む。
当時でも30歳の女性が借り入れして大家をやるのはそれなりにリスクのある事と思う。
ちなみに夜逃げされた事も何度かある。

役者、ダンサー、音楽家の知り合いは多いが、ダンサーから初めて(様々な紆余曲折があるが)生涯会社勤めをぜず不動産を建てて完全に独立して、かつ孫の学費まで用意したのは僕の知る限り我が祖母のみと思う。

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