巷では日中関係についてのニュースも様々に取り沙汰されていますが、
とはいえ仕事の上では避けて通れない中国市場。そこで今日は日本から中国で物を販売するにあたっての話題です。
日本円と中国元のレートを押さえよう
お金を扱う以上、レートを頭に入れる必要があります。
この記事の記載時点では、1元20円くらいですが、そのうち円が上がるかも知れませんね。
値段を高くする必要がある
中国で物を売るには、中国に運ぶ必要があります。その費用が価格に反映されますので、普通日本での販売価格よりは高くなります。
この際に、物流費以外に中国での税金も考慮しないといけません。
富士山の頂上の自販機が平地より高額なのと同じですね。
越境ECなのか一般貿易なのか
売る以上は中国に商品を運ぶわけですが、日本から中国の購入者へ直接発送する越境ECと、中国にある法人に買い取ってもらう一般貿易の二種類があります。
これは販売する物の注文数によりますが、一般貿易だとBtoBtoC、越境ECだとBtoCという棲み分けとも言えるかと思います。
場合によって(物量によって)使い分けましょう。
航空便なのか船便なのか
これもまた物量によるのですが、航空便で送るのか船便なのかも決める必要があります。
一般的に船便の方が安いですが、その分時間がかかります。東京港から上海だと移動時間と港での荷捌きで4日くらいかかります。
日本から海外に荷物を送ろう!国際小包の送り方や料金など
というサイトに丁度よい表が出ています。
今回は中国に送る場合なので、上海くらいなら3日か4日くらいの差かと思います。
R/Tを覚えよう
中国に限らず、海外に運ぶ時はこの単位を使います。
R/T(RevenueTon=レベニュートン)
1M3(立方メートル)と1,000Kgsのいずれかの大きい数値で単位を設定します。
船舶輸送の場合:1M3=1ton
航空輸送の場合:6000㎤ =1kg
容積重量=M3/0.006
例えば一辺が20cmくらいで縦横奥行で60cmとするなら、国内便なら60サイズとなりますが、R/Tなら8000/600=1.3kgとなります。
貨物保険をかけるか?
まあ、基本的にはかけると思います。
東京海上など運輸の保険屋さんに相談します。
こみこみ費用について
おおよそ以下の費用がかかります
▼航空便にかかる費用
◯国内
爆発物検査料
輸出通関料
取扱手数料
上屋保管料
検査作業料
◯運輸関連
FSC(サーチャージ)
CG(航空会社手数料)
AMS(受取証の書類取扱手数料)
AWB Fee ( Air WayBill )
◯現地関連
トラック輸送料
倉庫荷卸料
倉庫保管料
D/O交換料(デリバリーオーダー)
通関申告料
商検料
通関検査料
通関検査代理料
Overseas Handling
▼船便にかかる費用
◯国内
輸出通関料
取扱手数料
検査作業料
D/O(Delivery Order)
荷渡指図書。船社がCFS(倉庫)又はCYオペレーター(コンテナヤード)宛に、本状持参人に貨物の引渡しを指示する書類。
◯海上
Ocean Freight(CFS THC込み)ハンドリングチャージ
AFS(サーチャージ)
DRS(サーチャージ)
B/L Fee(証券)
Doc Fee
その他サーチャージ・現地港湾費用
◯現地
トラック輸送料
倉庫荷卸・保管料
D/O交換料
D/O交換手数料
商検料
通関検査料
チェックの必要なものなのか
当局によるチェックという問題も出てきます。雑貨などは大丈夫なのですが、書籍や映像媒体などは思想的な問題で当局のチェックを受ける必要があります。
雑貨と思っていても状況によっては開梱チェックされる事があります。
越境ECでも開梱チェックされる可能性はあり、その場合は日本に戻されても商品にならなくなるのでロスとして再度良品を発送する必要があります。
関税はいくらか?
関税はタイミングや商品の種別によって異なりますし、同梱物によっては想定と違う項目に分けられる事があります。
公開されている関税はこちらで確認できます。
日本に送金するにも税金がかかる
日本でもそうですが、海外送金には税金がかかります。
このように手間も費用もかかる中国貿易ですが、いま時点では避けては通れない問題かなと思います。
この記事は僕が思い立ったら突然更新します。
梅木千世でした。