「マジカルナンバー」もしくは「マジックナンバー7±2」という言葉があります。
アメリカのプリンストン大学の教授で、心理学者のジョージ・ミラーという人が考えた
「人が一度に覚えられるものはせいぜい7つ」という理論です。
人間の短期記憶=一度聞いて直後に思い出せるチャンク(情報のかたまり=数字や、人の名前)は、日常的なことを対象にする限り7個前後になる、という著述をしています。
数字のような1バイトの情報でも、人名のような10バイトを超えるような情報でも7個までです、ただし個人差を考慮して、±2の変動、つまり5〜9としています。
これが本当に7かどうかにはいろいろな異論があって、例えばミズーリ大学のネルソン・コーワンという心理学教授の人によると短期記憶に収められるチャンクは4±1である、とされています。
チャンクという言葉を使うとややこしいですが、概念自体は日本にも昔から存在します。
例えば、松尾芭蕉の
「秋深き 隣は何を する人ぞ」という俳句。これが
「秋深き隣は何をする人ぞ」にすると急激に読みづらいですね。
一連の文章を五七五と3つのチャンクに分けているわけです。
また、1音を1チャンクと捉えても、最大の音数も7ですね。(俳句の最大音数は7とは限らないですが)
郵便番号でも電話番号でも同じ事が言えます。
同様に、マーケティングの仕事をしていると「一つの提案書では言いたい事は3つまで」「長い。三行」と習います。
「詰め込みすぎると、かえって何も覚えない」という話ですね。
梅木千世でした。
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