僕の友人に、吉原のお店の体験談をブログにして広告料を稼いで、また吉原に行く通人がいますが、
所用のついでに吉原を散策してみました。
吉原と言えば、まあ吉原なのですが、
むやみに忌避すると見落とす深い歴史があるわけです。
まずは、有名な吉原大門。
土屋アンナの「さくらん」では門の中に金魚がいましたが、さすがに創作です。
実際はこんなん。
現在はポールが立つのみです。
ちなみに、この横に交番があり、その昔は遊女さんの逃亡を防ぐ番所だったのだそうです。
不払いはここで叩きのめされるのかも知れません。
弁天池跡地。
関東大震災の時、吉原の遊女さん達は逃亡防止のため、大門からしか外に出れませんでした。
火災ではここの池に逃げ込んだまま焼死した遊女が500人にのぼったそうです。
現在は慰霊碑があります。
鯉はその後に寄進されたものだそうです。
池はその後電話局の建設で縮小し、現在の大きさになったのだとか。
吉原の歴史や、古い写真などの展示物があります。
吉原神社。
先ほどの弁天池跡を管理する吉原神社です。
祭神はもちろん弁天様。
倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)→弁財天
弁天様は琵琶を持っている事から、芸能の神様になっています。
江ノ島では全裸で琵琶を弾くほどロックな神様です。
ちなみに、仏教起源の神様ですが、この頃の日本人はあんまり拘りません。
そして次は一葉記念館。
樋口一葉は一時千束の近く、竜泉に住んでいて、その跡地に記念館があります。
残念ながら休館だったので、ここは石碑のみ。
最後は見返り柳。
吉原に行った客は、ここで後ろ髪を引かれて振り返るのだそうです。
その逸話からすると大門に近いのかと思っていましたが、50メートル程度離れています。
「廻れば大門の見返り柳いと長けれど…」と、
樋口一葉の「たけくらべ」の冒頭に登場する有名な柳です。
そんなわけで、初めての吉原道中でした。
妻帯者なので、今後行く事はそうそう無いんだろうなとは思います。